『情報は整理しないで捨てなさい』奥野宣之著(PHP研究所)

わたくし的評価★★★★★(五段階評価)

情報は「整理」しないで捨てなさい

情報は「整理」しないで捨てなさい

本書の目的は捨てることに主眼を置いた「戦略的インプット」によって、アウトプットに違いを生む仕組み作りである。つまり、「ほかの人と違うアウトプット」を生み出すために、情報をどう料理すれば良いのかということだ。

本書によると「戦略的インプット」とは、

1.目をつくる
2.広く情報に触れる
3.使えるかを判断する
4.捨てる・拾う

という一連の流れのことであり、情報をインプットする前段階をも含めた広い意味で使われている。「戦略的インプット」は緊急医療の「トリアージ」のように情報をその場で処理し、情報をランクづけすることである。要するに、「自分がどのようなアウトプットをしたいのかを最初に明確にし、そのために必要な情報だけを拾い、残りはその場で捨ててしまいなさいよ」ということ。キーポイントは「情報のフィルター作り」と「その場で捨てる」の2点に集約されると思う。

詳しくは本書に譲るが、情報を溜め込んでしまい処理に困っている人にオススメ。本書を一読すれば、すぐに使えるテクニックを身に着けることができる。情報をうまくさばききれている人は本書を読む必要はないだろう。