血液型性格診断の妥当性

女友達とごはんを食べに行ったとき、高い確率で話題になるのが血液型について。男友達の間では全くといっていいほど話題にならないのに、女性はこの手の話が好きらしい。僕の血液型はO型だが、おばあちゃんは昔から「A型の人と結婚しなさい」と言っている。どうもO型の男性とA型の女性は気が合うらしい。でも、血液型で人の性格や他人との相性を判断するのはどうかと思う。血液という液体が人の性格や行動に影響するとは考え難いからだ。もっともその可能性を全否定するわけではないが、無自覚に血液型占いなるものを信じるのはどうかと思う。先日この手の女友達に「血液型占いは科学的根拠がないのになぜ信じるの?」と聞くと、「世の中は科学では説明できないものが多くて、いちいちそんなこと言ってたらきりないじゃん。科学では説明できなくても、実際に当たってるわけだし」と丸く言いくるめられてしまった。これ以上反論できなかった自分に悔しかったし、理系の女の子なのになぜ科学的根拠のないものを無自覚に信じてしまうのか、残念に思うというより呆れてしまった。この傾向は子どもの頃からの教育やメディアの影響なのではないか。さまざまな占いやオカルト現象を信じる信じないは個人の自由だけれど、科学という眼鏡を通してもう一度これらの現象について考えてもらいたい。

不思議現象 なぜ信じるのか―こころの科学入門

不思議現象 なぜ信じるのか―こころの科学入門

心理学の授業(立命館大学経営学部経営学科)で使っているテキスト。以上のことを心理学的側面から分かりやすく解説した心理学の入門書だ。少しでも多くの人に読んでもらいたい。