『必ず覚える!1分間アウトプット勉強法』齋藤孝著(PHP新書)

必ず覚える!1分間アウトプット勉強法 (PHP新書)

必ず覚える!1分間アウトプット勉強法 (PHP新書)


今回から書評の体裁を変えてみました。とはいっても書評を書くのはまだ2回目ですが。以前は星マークで5段階評価をしていたのですが、読む人・時・場所によって評価の基準が変わる恐れがあるので、止めにしました。基本的に本の批判はせずに、本のざっくりとした内容と、ポイント、得たことなどを書き連ねていこうと思います。これから思考錯誤して書評の内容をブラッシュアップしていこうと考えているので、以後お楽しみを。


目次

はじめに 勉強に「革命」を起こそう
第1章 アウトプットがなければ勉強ではない
第2章 「世界史」をアウトプットする―基本編
第3章 「法律」をアウトプットする―図解化編
第4章 「英語」をアウトプットする―語学編
第5章 「グラフ」をアウトプットする―数値編
第6章 一〇秒アウトプット
第7章 アウトプットが意欲を高める
第8章 視点を得るために勉強する
おわりに 「勉強=実践」の回路を身につける


今回のマインドマップはこんな感じです。

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もっと簡潔に要点を絞ってまとめたかったんですが、マインドマップ初心者なのであれもこれも欲張っちゃいました。

まず、一言でこの本の内容を表すとすれば、「アウトプットのノウハウ教授本」です。齋藤孝先生の本はあたりはずれがあるので本書を読む予定はなかったのですが、私が毎日チェックしている書評ブロガーさんがおすすめしていたので、アマゾンで即買いしてしまいました。読んだ感想から言うと、買って正解でした。この本は友人にもぜひおすすめしたい本です。


本書のポイント、エッセンスはマインドマップにもあるように、5点あります。

  1. アウトプットの方法
  2. 英語をアウトプットする方法
  3. 目次を拾う
  4. 2秒・10秒ルール
  5. 勉強のやる気はアウトプットで引き出す


●アウトプットの方法
まず、インプットをする際に、必ず自分なりの問いを立てるようにします。それも、「なぜ〜なのか?」という答えやすく本質的なことを問う問いが望ましいです。ここでいうインプットとは自分で問いを立てて、その答えを探してまとめる能動的な作業なので、ぼんやり情報を得るときとは違って、得た情報をついついアウトプットしたくなりますよね。次に、本書で提唱されているアウトプットの仕組みなんですが、まず7分間で3色ボールペンを使って文章を読み込みます。その次に、ペンで囲んだキーワードとなる語句を3つ抽出して、2分間でアウトプットメモとしてまとめます。ここで川のフォーマットという大事な概念があるんですが、説明は本書に譲りたいと思います。最後に、1分間でアウトプットメモにまとめた内容を自分で説明してみます。ここでつまずいたりしたら、どこが悪かったのか反省して、もう一度同じ箇所を口頭でアウトプットしてみます。

●2秒・10秒ルール
これは相手が「〜とはどういうことか?」と尋ねてきた場合に、2秒以上間をおかず、10秒で内容を説明するというルールです。思考の瞬発力を鍛える素晴らしい訓練ですよね。相手の問いに対して、10秒という非常に短い時間で答えを説明しなければならないので、余計なことを話すことはできないし、より物事の本質に迫ったスリムな回答ができますね。たとえ相手がいなくとも、自分自身で問いを発して、簡潔にアウトプットできるか試してみるのも面白いと思います。

残りの3点については、マインドマップをご覧ください。


【感想】
本書に書かれている内容はすぐ実行できるものばかりなので、早速普段の生活に取り入れてみようと思います。私みたいに口頭で説明することが苦手な人、インプットした情報をどうアウトプットすればいいのかわからないと悩んでいる人、情報洪水に飲み込まれている人には満足していただける内容になっていると思います。最近私が情報に対して持っている考えがあるんですが、アウトプットする機会がない情報というのは人間の判断を遅らせたり、判断を複雑化させる負債、単なるゴミでしかないと思っています。人間がコンピュータよりも勝っているのは、情報の組み合わせを通じて新しい考えを生み出すことができる点にあるのではないでしょうか。つまり、単に情報を詰め込むだけならコンピュータに任せてしまえばいいのです。目的を持ってインプットした情報を常に吐き出し、単なる情報を知恵に変えていきましょう。そして、その知恵同士を結び付け、自分独自の考えやオリジナリティーな個性、ぶれない軸をこれから作っていきましょう。最後にアウトプットに対する私なりの考えを披露したいと思います。インプットした情報をワインのように熟成させ、その機を待ってからアウトプットすればいいじゃんと思う人も中にはいると思うんですが、今日のような情報のシャワーを浴び続ける現代社会において、そのような考えはあり得ないと思っています。ある程度入ってくる情報が限られていれば話は別ですが(ワインのように適度な室温に保たれた暗室で、頑丈な樽の中で保存されている場合を思い浮かべてみると良い)、自分が望んでいなくても情報は次から次へと頭の中に入ってくるので、寝かせようと思っていた情報が隅に追いやられてしまって、遅かれ早かれそれは忘却の彼方へ旅立ってしまうのではないでしょうか。記憶しておきたい大事な情報は、意識的にアウトプットしておきたいものです。

必ず覚える!1分間アウトプット勉強法 (PHP新書)

三菱電機名古屋製作所見学レポート

今回の記事からマインドマップを取り入れて文章を書いていこうと思います。マインドマップは伝えたいことを文章よりもよりスピーディに伝えることができるから。これぞ図の力ですよね。風景のように素早く情報を認識することって、読者の皆さんの時間の節約にもなるし、何より私の文章を書く手間が省けるんですよね。その日の気分によって文体も変えていこうかしら。ちなみに、このマインドマップソフトはmind42と呼ばれるもので、無料でお使いいただけます。

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早速本題に触れていきたいと思うんですが、この三菱電機名古屋製作所はFA機器を製造している工場なんですね。皆さんFA機器はご存知ですか?

ファクトリーオートメーション(英: Factory Automation)とは、工場における生産工程の自動化を図るシステムのこと。FA(エフ・エー)と略される。

従来、人間によって行われていた作業を無人化することを意味する。産業用ロボットを多用して、従来人間によって行われていた作業を無人化することで、人間による作業ミスの削減、作業効率、人間に対する安全性の向上を図る。既存の作業ラインを無人化する場合と、ラインを新設する際に無人化する場合がある。

出典:Wikipedia

つまり、メーカーなどの工場で製品を製造する際に使われる自動化された機械そのもののことを指すんですね。私は恥ずかしながら、工場見学の事前学習をするときまで、FAの意味を知りませんでした。一度生産システム論の講義でちょこっと触れられたと思うんですけど…。そういえば、フリーエージェントの略って冗談半分で言っていた友達がいました(笑)


それで、FA機器にはどのようなものがあるのかと言うと、

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が主に挙げられ、これら全てが名古屋製作所で作られています。ゆえに、三菱電機はFAのトータルサプライヤーとして知られ、その幅広い製品群を一つの会社としてお客に提供できることが第一の強みであり、加工から組み立てまで一括してソリューションを提供できることも強みと言えそうです。赤字になっているシーケンサは国内トップシェアで、約6割のシェアを握っているんだそうな。青字になっている製品は、今回工場内で製造工程を見学させてもらった製品です。とはいっても、短時間でざっくり見て回った感じなんですが。ちなみに、FAの最近の動向として、中国などの海外メーカーの台頭が挙げられるそうです。中国は何でもパクるお国柄で有名ですが、このFAでも三菱製にそっくりの製品を作る技術を持っているんだとか。性能は断然三菱のほうが上ということです。


【感想】

正直、FA機器についての知識不足で、個々の製品がどのようなシーンで使われていて、具体的にどのような製品の製造に使用されているのか頭に入っていません。こんな感じでFA機器が作られているのかーとか、名古屋製作所で作られているFA機器の精度の高さ(例えば、1分間に60個の注射器を正確に1個1個配置できるロボット)は十分に理解できたのですが、まだまだ勉強不足ですね。今回がFA機器を勉強する絶好の機会だと思って、個々の製品について深く突っ込んで理解したいと思います。もし、時間に余裕があればブログでアウトプットさせてもらいますね。今後三菱電機名古屋製作所に行かれる方は、しっかりFA機器について勉強して工場見学されると、見学前と後では理解の浸透度が全く違ってくると思います。何事に対しても目的意識を持つことは大事ですね(自戒の意味を込めて)。

ミツバチの個体数が減少すると

昨日の動物行動経済学は、今年の春まで天王寺動物園の園長だった宮下先生(現近畿大学教授)に来て頂いて、先生とともに天王寺動物園で過ごした動物の生い立ちを中心にお話を伺った。

イントロで、ミツバチの個体数が減少しているというトピックが取り上げられ、それが意味することを考えさせられた。アメリカで突然大量のミツバチがいなくなったという事実は知っていたが、それ以上思考を巡らせることはなかったので、答えを自分で考えた結果、驚くべきことが浮かび上がった。つまり、ミツバチの個体数の減少は、多くの農作物が実らないことを意味するのだ。植物の受粉にはミツバチの働きが大きな役割を担っているからである。ハウスで栽培されている果物の受粉には、ミツバチが欠かせない存在だとお聞きした。ミツバチがいなくなると、はちみつが取れなくなるといった単純な話ではないのだ。ミツバチがなぜ突然いなくなったのか、その原因は定かではないが、この事実はとんでもない危険をはらんでいる。このままミツバチの個体数が漸次的に減少していけば、人類の存亡の危機に関わってくるといっても過言ではない。早く原因が究明されることを望むばかりである。

その後、先生とともに過ごしたライオンとオランウータンのお話があった。ライオンが後ろ脚を骨折して先生が手術して治したお話から、オランウータンの出産秘話に至るまで今までに聞いたことがないような感動に満ちたお話をお聞きすることができた。その中で特に印象的だったのは、ある飼育員が、自分に小さな赤ん坊がいるにも関わらず、産後2ヶ月間オランウータンの赤ちゃんの世話を住み込みで行ったというお話である。「好きこそ物の上手なれ」という言葉が、ぱっと閃光を放ったように頭に浮かび上がった瞬間だった。就活生という自分の立場から物を言うと、「自分の好きを追求して、その好きなことを仕事にすることが、どれだけわくわくすることで幸せなことなんだろう。好きなことの選択肢が数多くあればあるほど、好きな仕事に就ける可能性が高くなり、充実感に満ちた人生を送れるな」ということである。今は自分の好きなことにフォーカスして、仕事でやりたいことを複数挙げられるように自問自答したい。ただ単に就職できればいいやみたいな、軸のないぶれた人間にだけはならないようにしよう。

日曜日には天王寺動物園に行って、たくさんの動物を観察してきます。良いお天気になりますように。

チンパンジーとイヌの面白い違い

月曜日大学の教養ゼミナール(動物行動経済学)で、筑波大学の竹花教授がゲストスピーカーで講義をされた。ワンちゃんを2匹(大型犬と小型犬)連れて来られたので、実験的な講義をされると思いきや、皆さんが想像されるような普通の大学の講義だった。大型犬のほうは老齢(人間でいうと70歳くらい)ということもあってかしらないけど、途中で横になってしまった。もうちょっとイヌと触れ合う時間があっても良かったのではと思うのだが(笑)本当それくらいイヌの出番がなかったというわけ。ワンちゃん遠いところからご苦労様。

それはさておき、題名にもある通り、チンパンジーとイヌには面白い違いがある。身体的な特徴など様々な違いがあるが、対人について考えてもらいたい。答えをちょろっと言うと、人間の目線や指差しに対するレスポンスの違いだ。

まずイヌについて考えてみよう。イヌはご存じの通り、人間の指示によく従う。面白い実験があって、イヌの前に餌が二つある。一方には山盛りの餌が、他方には少量の餌がある。そこで飼い主が少量の餌を指差して声を出したところ、イヌはそっちのほうを食べた。つまり、イヌは人間の動作を理解していることになる(本能によるものか学習によるものかの別はあるが)。しかし、飼い主が後ろを向いてしまうと、指示を待たずに餌を食べた。これは、人間の目線を理解していることになる。今挙げた実験は多くのイヌに対して行われ、必ずしも全てのイヌに見られたわけではないが、6、70%のイヌが同様の行動を取ったそうである。

次にチンパンジーのほうはと言うと、これが驚くほど結果が悪い。つまり、チンパンジーは人間の目線や指差しを理解できていないということだ。

他にはオオカミの場合も、結果が悪い。

どうしてこういう違いが生まれたのかというと、進化の過程が影響しているらしい。人間はチンパンジーから分化したし、イヌはオオカミから分化した。その過程で人間は相手とコミュニケーションを取る術を身につけて、自身の属するコミュニティーを発展させた。イヌは野生の状態から人間に飼いならされ、人間と共に生活するようになり、遺伝的に人間寄りになった。そういうことが影響して、イヌは人間の目線や指差しに注目できるようになったそうだ。

以上が今回の講義で深く突っ込んで学習した内容。心理学のオペラント条件付けの話も最初にざっとあったのだが、ほとんど忘れてしまった。2回生の前期に心理学を学習して、オペラント条件付けについて詳しくやったのに、忘れているとは何とも情けない。正の強化とか負の強化とか、ワード自体は覚えているのに、説明しろと言われたら具体例が思い出せない。心理学のテキストを引っ張り出してみるか。

井上雄彦さん

さっきのエントリーの続きで漫画家・井上雄彦さんの話。昨日『プロフェッショナル 仕事の流儀』を観た中で特に印象深かった。

井上さんは日本で屈指の漫画家で一生生活していけるだけのお金を稼いでいるだろうに、目の前の作品に狂気の沙汰と言わんばかりに、それこそ全身全霊で取り組んでおられた。毎週締切に追われていて、休みもなさそうだった。そんな生活を何年も過ごしておられる(さすがに精神が保たなくて、『バガボンド』の連載中に1年ほど漫画の世界から遠ざかっていた)。

俺が想像していたような世界と違って、井上さんは悩みに悩んで作品を作り上げていた。だから、締切に余裕を持って間に合うのではなくて、ギリギリになるまで粘っている感じだった。たしか締切に間に合わせるために、ぶっ通しで16時間仕事をされていた映像があったと思う。

正直身震いした。1日経った今でも頭から焼き付いて離れない。プロフェッショナルとはこういうことなんだという気づきを改めて思い起こさせてもらった。

プロとアマチュアの大きな違いは、物事に対する執着の度合なんじゃないかな。そう考えると今の自分はアマチュアの端くれかもしれない。でも、一生アマチュアのままは嫌だ。まずは今を真剣に生きたい。悩んで悩んで悩みまくるんだ、自分。

プロフェッショナル

昨日『プロフェッショナル 仕事の流儀』を4本観た。最初の2本は再放送で、ホスピスで働かれている看護士さんの話と、『スラムダンク』『バガボンド』で有名な漫画家・井上雄彦さんの話。次の2本はリニューアル版のプロローグと、お笑い芸人・松本人志さんの話。

本当にナイスタイミングでこの番組を観られて良かったなあと思う。なぜなら、最近ボチボチと就活が始まって、自分の将来と真剣に向き合い悩み、完全に身動きが取れない状況に陥っていたから。ひたすら自分の仕事に打ち込むプロの姿を見て、「働くことは何か」を教わったような気がする。

やりたいことは自分の胸の中にしっかりと閉まってある。でも、閉まってあるだけで、それに向かって目に見える活動をしてこなかった。就活が本格化する前にきちっと足元を踏み固めたい。そして、色んな人に会って、色んな人の生き方や世界を知りたい。

これで、目の輝きを失っていた自分から抜け出せるかな。

福島智さんから学んだこと

目が見えず、耳も聞こえない。そんな状況を想像できるだろうか。東大教授福島智さんは全盲ろう者で世界で初めて常勤の大学教授になられた方だ。

福島さんのコミュニケーションは指点字を使って行われる。メッセージを受信する場合、相手の発した言葉が指点字の通訳者を介して、彼に伝わる。一方、メッセージを発信する場合、彼は自ら言葉を発する。どうしてそれが可能かと言えば、聴覚を完全に失ったのが、10代後半と遅かったからだ。映像を見た限り、彼の発声は健常者と全く変わらなかった。聴覚を失って30年経った今も、記憶が発声方法を明確に覚えているのだ。

それではさっき出てきた指点字とはどういうものだろうか。説明するのは中々難しいが、キーボードのタイピングのように、通訳者が福島さんの10本の指をタイピングすることによって、言葉を伝える仕組みである。詳しい説明は以下のHPに譲るので、ぜひ参照してみてほしい。

http://www1.u-netsurf.ne.jp/%7Emacky/yubi.html

もし自分が全盲ろうになったらと考えるとぞっとする。音のない闇の世界。視覚と聴覚が閉ざされるだけで、たちまち孤独に苛まれるだろう。生きていくのが辛くなるほどの精神状態と毎日戦わなければならないかもしれない。おそらく福島さんもそのような精神状態に追い込まれたのではないだろうか。しかし、彼は目の前の現実から逃げなかった。困難に直面しながらも、そこでめげず、諦めず、歯を食いしばって精一杯の努力をしたからこそ、教育者福島智の今がある。

福島さんの存在を知って、人間どんなハンデを背負っても、最後まで諦めない不屈の精神を持って生きれば、夢は必ず叶うものだと実感した。こんな暗い世の中だからこそ、逆に明るく前向きに生きていこうではないか。たとえ目の前が真っ暗闇でも、心一つで一筋の道が開ける。そのとき一歩踏み出す勇気があれば、人間どんな困難でも立ち向かえるのではないだろうか。「やらない後悔よりも、やって後悔」このチャレンジ精神が人を成長させるのだろう。